今から7年くらい前、STIMMER SAALで弾かせてもらったBOSTONPianoの音色が忘れられずに私の心にありました。期せずして主人の赴任先が米のBostonに決まり、これはもう運命かもしれないと思い、BostonPianoを思い切って購入することにしました。まだまだピアノをはじめて何年も経っていない子供達のために、こちらでは研究員の身分で贅沢は出来ないはずの我が家でしたが、良い楽器で勉強しなくてはいけないと日々感じていた私に、迷いはありませんでした。そしてその良い楽器を手にするには、上野さんの調律が切り離せないものでした。そのため無理を言って年に一度、地球の裏側まで来て頂いているというわけです。 楽しい楽器を手にすると、おのずと楽しい音楽を奏でたくなるものです。表情豊かなピアノに出会うと、演奏者のイメージも膨らんできます。 上野さんのピアノはそういう楽器です。調律者が精魂こめて魂を吹き込んだ楽器を、私たちも心を込めて演奏しようと努力します。優希11才、杏佳8才、はじまったばかりでまだ先は見えません。しかしこの二年間の彼女たちの成果はたいへん大きいものでした。 (2006年8月)
野村誠(作曲家)の日記より
2006-12-24 調律師の上野泰永さんと芸術センターのピアノと格闘。会場は黒幕を張り巡らせて、かなりの吸音状態で、音が死んでしまっています。しかも、今回使用するピアノの状態が相当悲惨で、音がどんづまりです。で、上野さんとピアノやアコーディオンの位置決めから、いろいろ試行錯誤。アコーディオンを20cmほど高い台の上で演奏するだけで、音が断然伸びだしたり、音は本当に生ものです。ピアノもかなり復活してきました。
2007-01-05 サウンドチェックをしました。とにかく鳴らないピアノを調律の上野さんとあの手この手で蘇らせながら、さらに暗幕など吸音材ばかりの会場で響きがないので、生音でやっている感じを出すために、薄くPAします。スピーカーから出る音というのは、相当慎重にやらないとスピーカーっぽい音になってしまい、ライブ感が損なわれていきますし、演奏者自身の演奏の繊細さがそぎ落とされる危険性があるので、コンディションづくりは相当慎重になります。今日は2時間半やりましたが
全然足りず、明日以降も、サウンドチェックを連日続けて試行錯誤をすることになりそうです。
調律の上野さんも来て、ピアノを少しでも鳴るようにあの手この手を使って調律してもらいました。
2007-01-14 調律の上野さんは、ぼくのお願いにとことん応えてくれて、不可能を可能にする奇跡の調律で、ピアノを蘇らせてもらって、本当にありがとうございます。
| オーストリー(ウイーン)ベーゼンドルファー社で研修 |
| 研修中、研修後にベーゼンドルファー社ホール、スターツオーパー、ムジークフェライン、ショパンゲゼルシャフト、等のコンサートホールの調律も手がける。 |
| イタリア(サチレ)ファツィオリ社での研修 |
| 独自の考えに基づき、音の実験場として 音楽ホール”スティマーザール”を建設。 |
| スティムフューチァー(Stimmfuture) (ピアノ、スピーカー、楽器などの音の支持具) を開発し、日・米・欧州特許を収得。 |
| 1856年製 PLEYEL (フランス) ピアノを修復。 |
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